「ねぇ、兄ちゃん。変なヤツがベンチの所からこっち見てるよ。」
「ああいうのは、無視するに限るから知らんぷりしとき。」
「うん、わかった。」
「でもな、あいつ良いヤツみたいやから、兄ちゃんちょっと行ってみるわ。」
「あぁ~、兄ちゃんずるい。僕も行く~。」
・・・とそんな訳で、2匹にすっかり膝の上を占拠され
延々ベンチに座ってナデナデしていた私です。
もちろん人馴れしている猫達なんでしょうが
つかの間のぬくもりを逃すまいとするかのように
私の膝と腕で出来た空間に
何度も何度も体を埋めるしぐさを繰り返すこの猫達が愛しくて。
空腹はともかくとして、お手洗いの限界まで我慢しまった。
名残惜しそうにベンチから見送ってくれた2猫。